屋根カバー工法 パミール屋根とは・・
こんにちは!
今日は「屋根カバー工法」工事についてです。
実際に当社にお任せ頂きました瀬谷区のK様邸宅の屋根カバー工法工事の様子です。
ー工事前ー
こちらは、パミール屋根と言って1996年から2008年に屋根材大手メーカーのニチハより製造・販売された屋根材(スレート屋根)です。
この「パミール屋根」ですが、7年で剥離が始まり、10年ほどでボロボロになってしまうほど耐久性に問題がある屋根材で、現在では製造中止になっております。
このような製品が製造された背景としては、当時有害な建材と認定されたアスベストに代替できる製品開発が急がれており、長期使用の検証が不十分なまま採用されてしまったのが原因と考えられております。
約14年前から26年前の主流建材ですから、現在もパミール屋根の住宅が数多く見られます。
パミール屋根とわかったら・・
・出来る限り早めにリフォーム工事を行うことをおすすめします。
劣化による外観の問題もさることながら、ひどくなるとパミール釘部分が腐食し屋根材が落下したり、台風によって屋根材が剥がれ飛んでしまい事故やケガに繋がる可能性がある為、裁判やクレームも多数報告されており度々テレビ等でも報道され社会問題化しております。また、今問題が起きていなくても、間違いなく他の屋根材に比べれば雨水の侵入の確率が高い素材になります。該当すると思われる場合は早めの処置が必要です。
・パミール屋根に塗装はできません!
通常であれば、スレート屋根材は築10年程度で塗膜が劣化し、色あせやサビ、コケの付着等が目立つようになり、塗装メンテナンスを行うことで劣化を遅らせることができます。
しかし、パミール屋根の場合は先ほどの写真にもあった「層状剥離」が発生しやすく、いくら上から綺麗に塗装を重ねても、表面から1枚ずつ剝がれてしまうことで屋根材の素地が露出してしまうのです。
また、もう一つの問題点として、「釘の腐食」が挙げられます。ニチハはパミール屋根材を固定する際の耐食性表面処理を施したラスパート釘の中に、一部メッキ層不足の釘が混入されていたと発表しています。被膜の薄い釘は通常よりもサビ・腐食を起こしやすく、腐食した釘で固定していた屋根材が急に落下してしまうという被害も起きてしまいます。(現在この釘に関してはリコールが発表されておりますが、お住まいに使用されている釘がリコール対象のものなのか分かりませんよね・・。)
では、メンテナンス方法は・・?
選択肢は「屋根カバー工法」か「屋根葺き替え工法」になります。
屋根カバー工法は、既存屋根材、つまりパミールの上に新規屋根材を被せる施工方法です。パミールを撤去する必要も無いためコストを抑え、屋根は二重に仕上がるため、断熱性・遮音性が向上します。デメリットとしては、施工前よりも多少の重量負担がお住まいにかかります。また、カバー工法の場合は、現状で雨漏りしておらず、下地である野地板へ釘がきちんと固定できる状態かの確認が必要です。
屋根葺き替え工法は、まず不要なパミールの撤去、下地の補修・補強、屋根の軽量化が図れます。屋根材撤去時にアスベスト含有屋根材の場合は余計に費用が掛かりますが、層間剝離等の劣化が出ているパミールはまず間違いなくノンアスベスト屋根材ですので問題はありません。現在販売されているスレート屋根材には目立った問題もありませんので、この機会にこの機会にスレートに葺き替えても良し、高耐久で軽量な金属屋根材へ葺き替えても良し、今後のメンテナンスで頭を抱えることもなくなります。
今回工事をさせて頂いたお家は築15年で層間剥離(ミルフィーユ状態)を起こしております。しかし、下地の状態がまだ良かったため、相談しカバー工法の施工となりました。
使用したのは、ニチハのアスファルトシングル アルマ という商品です。
防水シート張り
ー工事後ー
工事前の状態と比べると、その差は一目瞭然ですね。
7月に工事を行いましたので、今年は台風シーズンも心配すること無くお過ごし頂けたようでした。
IEKOUJIでは、契約後から追加工事や追加費用を発生させない為にも、徹底した事前調査を行い、その状態に最善な塗装・工事メンテナンスをご提案させて頂いております。
このパミール屋根材では安全上の理由からどうしてもカバー工法・葺き替え工法の施工になりますが、基本は屋根塗装も数多く承っておりますので、「屋根塗装を考えているけれど、屋根カバー工法・葺き替え工法の値段も一応知りたい。」なんて方も大歓迎です。10年に1度のメンテナンスですから、しっかり比較・検討したいという方がほとんどだと思います。すべてのお見積りを比較した場合もお見積りはもちろん無料です!
外壁はセルフチェックもできますが、普段の生活ではなかなか見ることのない屋根の上。お客様自身で屋根に登ると大変危険なため、ぜひ一度プロに任せた無料点検を頼むのもいいですね。
当社では可能な限り屋根に登り、計測・撮影しお家の診断書も無料でお渡ししていますよ♪